フクロモモンガを外に出すということ
フクロモモンガと「屋外を散歩したい!」という飼い主さんはかなり多いと思います。でも、どうやって散歩させればいいのか?分からない飼い主さんも多いですよね?
私の周りのフクロモモンガの飼い主さんの中でも、「外に出しても大丈夫!」という飼い主さんもいるし、「外に出してはいけない!」という飼い主さんもいます。
もともと、野生下では外で生活をしているわけですし、外に出して散歩させるのは普通のことと思ってしまいがちですが、一方では、外来生物ですし、万が一逃げてしまったら自然界の生態系を壊してしまうことにもなりかねません。中には、フクロモモンガを家族に迎え入れる時に、ペットショップやブリーダーさんと「逃がさない」、「捨てない」といった内容の誓約書を交わした方もいるのではないでしょうか。
そもそも、野生下で樹上生活をしているフクロモモンガは、地面に降りることはほとんど無いわけで、外に出した途端にパニックになり、慌てふためいて高い木の上に登り、降りてこないことだってあり得るし、そのまま滑空して逃げてしまうことにもなり兼ねない・・・となると、簡単には外には出せない!なんて思ってしまうわけです。
ここでは外に出すということに関して、飼い主さん皆で考えるきっかけになればいいなと思い、いろいろな事例を紹介してみたいと思います。
フクロモモンガに太陽の紫外線はよくない?
フクロモモンガは夜行性の動物です。
これは、フクロモモンガにとって、太陽の日差しを浴びることがよくないので、必然的に夜行性となったという説があります。これは太陽の日差しに含まれる紫外線がフクロモモンガにとって影響があるからなんです。つまり、直射日光に当ててしまうことがフクロモモンガを病気にさらしてしまうということなんです。だから、室内で飼育している時も、直射日光を当てないように気をつけなくてはいけません。
夜行性なので、日中に外に出すことはほとんど無いと思われますが、飼い主さんの中には、早朝や夕方など太陽の日差しがある時に散歩に出してしまう方もいて、少なからずフクロモモンガの小さな身体にダメージを与えてしまうこともあるのです。
フクロモモンガは、気温の変化にも敏感でデリケートな動物です。正しい知識をもち、適切な飼育をしてあげることが何よりも大切なことだと思います。
夜に外に出してあげるのは問題ない?
これもフクロモモンガの飼い主さんの間でも意見が分かれる問題です。
フクロモモンガの小さな身体では、近くに人間がいる環境下で外に出してしまうのはウイルスや寄生虫をもらってしまう可能性があります。
一方では、室内だけに閉じ込めて置くのはストレスが溜まってしまい、かえってフクロモモンガの健康に影響があるというのも納得できる意見です。やはりたまには外に出して気分転換させたり、外の空気を吸わせたりすることも大切だというものです。
でも、外に出すのも逃げ出してしまうことを考えれば、気が引けてしまうのも分かるのですが・・・
外出して連れ歩きするなら逃げることを想定してポーチとリードを準備しよう!
フクロモモンガの飼い主さんの話などをまとめると、やはり外に出すのは太陽の直射日光が無い夜間帯ということです。
また、飼い主さんにベタ慣れしていて、健康に問題がないことが条件だと思います。
外に出すといっても、飼い主さんの手から離れてしまうことは責任問題になりかねません。モモンガポーチにフクロモモンガを入れて外に出すことが重要です。ベタ慣れしているからといって安易に手から離すような行為は避けなければいけません。飼い主さんが外で思いっきり羽を伸ばしてもらいたいという気持ちは分かりますが、やはり逃げ出してしまうことのリスクを考えるとこれはできません。今ではフクロモモンガなどの小動物用のリードも市販されています。外に出る時は、このリードとモモンガポーチが必須ですね。
万が一にでもフクロモモンガを外に逃がしてしまうことは、飼い主さんの管理責任を問われます。
このようなことにならないように、外出する時は必ずポーチとリードを準備しましょう!
外出は15分くらいの短時間にして、外の新鮮な空気を吸う程度に抑えるといいと思います。思いっきり羽を伸ばすのは室内で管理ができる範囲に抑えることです。
飼い主として、フクロモモンガという動物を飼うことの責任を考えれば、この「屋外での散歩問題」はこのような意見に落ち着くのではないでしょうか?