フクロモモンガはどんな動物なの?
フクロモモンガの特徴をサクッと勉強しましょう!
フクロモモンガの飛膜の特徴とは?
フクロモモンガの滑空を支えるのは、身体に飛膜があるからです。この飛膜はもともと皮膚の一部で、伸縮性があるのが特徴です。フクロモモンガの前足の小指付近から後ろ足の親指付近まで、この飛膜がつながっています。この他にも、後ろ足の小指から尾の付け根付近にかけても飛膜が付いています。
飛膜は、フクロモモンガの身体の横にひだ状に付いているので、通常邪魔になることはなく、日常生活に支障はありません。
実は、げっ歯目のモモンガとの違いは、この飛膜にもあります。共に、身体の脇に飛膜を持つ動物ですが、フクロモモンガの飛膜は指から付いているのに対して、げっ歯目のモモンガの飛膜は手首から足首の間に付いているのです。
同じ有袋類のフクロムササビの場合、飛膜が付いているのはひじからひざまでの間で、フクロモモンガは全身を伸ばして滑空するのに対して、フクロムササビの場合は前足を折りたたむようにして滑空するという違いがあるのです。
フクロモモンガの育児嚢の特徴とは?
フクロモモンガは、育児をするのは母親のお腹にある袋(育児嚢)の中です。
フクロモモンガが属する有袋類の袋は、一般的にカンガルーのようにお腹に付いているポケット状の袋をイメージしますが、フクロモモンガの場合は、巾着袋を絞ったような口の形をしていて、その口は皮膚がひだ状になっているのが特徴です。フクロモモンガはその中で育児をするのですが、袋の中には赤ちゃんが栄養を補給する為の乳首が4つ付いています。
その他にも、有袋類の中でも特徴的な袋を持つ動物がコアラです。カンガルーの袋は、入口が上方側に向いているのに対して、コアラの袋は入口が下方のお尻側に向いているのです。これは、赤ちゃんが母親の未消化状態の便を食べて、腸内細菌を受け継ぐ必要があるからなのです。
一口に有袋類といっても、その袋にはいくつかのタイプがあるのは面白いですね。
フクロモモンガの指の特徴は?
フクロモモンガの指は、とても特徴的な形をしています。後ろ足の人差し指と中指の根元がくっ付いていてひとつになっているのです。爪と爪の間が狭くなっているので、グルーミングをする時にくしのような働きをしてくれています。
そして、親指には爪がありません。樹上生活をしているフクロモモンガにとって、木の枝をしっかりと掴む為に親指は他の4本の指とは対抗して反対側を向いています。
前足の薬指が他の3本に比べて長めになっていて、樹皮から昆虫などを捕まえるのに役に立つ形になっているのです。
フクロモモンガの臭腺の特徴とは?
フクロモモンガのひとつの特徴と言えるのは、オスの額にある臭腺です。この臭腺は、オスが生後1年~1年半を過ぎると、額にひし形上の脱毛が見られるようになります。これがフクロモモンガの臭腺と呼ばれるものです。これは顔の一部にできるので、本当によく目立ちます。
この特徴をうっかり忘れてしまう飼い主さんも多く、ある日脱毛症が見られるということで、動物病院に駆け込む事例があります。あくまでも臭腺なので、忘れずに覚えておきましょう。
フクロモモンガのオスの生殖器の特徴とは?
フクロモモンガの身体には、様々な特徴が見られます。オスの生殖器も、特徴ある器官のひとつです。
写真のように、器官の途中から二股に分かれているのです。排尿もこの器官から行われるのですが、この二股になっている部分の付け根付近から排尿しています。
メスの膣や子宮もそれぞれ2つに分かれていて、交尾の際にはそれぞれにオスの精子が送り込まれる仕組みになっているのです。