フクロモモンガはどんな動物なの?
フクロモモンガの特徴をサクッと勉強しましょう!
フクロモモンガの子育ての特徴は?
フクロモモンガの生息地は、ニューギニア島、ビスマルク諸島、オーストラリア北部・南部に多く分布している有袋類の仲間です。
有袋類は、メスのお腹にある袋(育児嚢)で赤ちゃんを育てるのが最大の特徴です。人間をはじめとする哺乳類は、母親の胎内にいる時は母親の胎盤とへその緒が繋がっていて、そこから栄養を受け取っています。
一方の有袋類は、卵黄嚢と呼ばれている胎盤の代わりになるものから栄養を受け取っています。この卵黄嚢はフクロモモンガの場合、約16日間というごく短期間の妊娠期間にしか使われません。
産まれた赤ちゃんは、母親がにおいを付けた総排泄腔の出口から袋までの間を自力で這い上がりながら育児嚢に入ります。この育児嚢には乳首があって、赤ちゃんが口に咥えると膨らみ、成長するまで外れることはありません。
このように有袋類の赤ちゃんはお母さんの育児嚢で成長していくのです。
フクロモモンガに似ているげっ歯類のモモンガとの違いは?
フクロモモンガという言葉より、「モモンガ」という名前をよく耳にすることがあると思います。その為か、フクロモモンガとモモンガを混同する人もいますが、モモンガとフクロモモンガはまったく異なる種類の動物です。
「モモンガ」とは、北米大陸に生息するアメリカモモンガや、北海道に生息するエゾモモンガなど、げっ歯類に属するモモンガの総称です。
夜行性や滑空する習性、大きな目や飛膜を持つ特徴がフクロモモンガとよく似ていることも混同してしまう原因かと思います。
げっ歯類は、胎盤を持ち、切歯が生涯に渡り伸び続けるなど、多くの異なる特徴があるのです。
フクロモモンガの生活とは?
フクロモモンガは、木の上で生活する樹上生活が中心です。木から木へと滑空を繰り返しながら移動していて、地上に降りることはほとんどありません。
日が沈むと活動をはじめ、夜が明ける前には巣に帰る生活を送っています。寝床は木の洞などに小枝や葉を敷いて作っています。
フクロモモンガはどのような群れを作るの?
フクロモモンガは社会性が強く、大人のオスとメス、その子供たちの6~10匹程度の群れで生活をしています。群れの絆は非常に強いのですが、他の群れとは縄張りを主張し合います。特に、餌場であるユーカリの木ではその抗争が見られます。
フクロモモンガの食事の特徴は?
フクロモモンガは雑食性の動物です。花、花粉、花蜜、樹液といった植物性の食べ物と、昆虫類、鳥卵、小鳥、小さなげっ歯目や脊椎動物といった動物性の食べ物を餌にしています。
季節によって食べるものが変化していて、春から夏にかけては昆虫類、秋から冬にかけては植物類をよく食べているようです。
フクロモモンガの活動の特徴とは?
フクロモモンガは熱帯に生息しているように、雨の日や寒い夜は活動を控えています。野生のフクロモモンガは意図的に体温を下げて休眠状態になることがあります。
飼育下では、休眠状態にさせることは生体に負荷が大きいので、温度調整が必要です。