フクロモモンガの食事で気を付けるポイント
フクロモモンガの食事で気を付ける最低限のポイントをまとめました。
フクロモモンガは、食べるものや生活の時間が人間とは大きく異なります。ペットの犬や猫を世話するのとはイメージが違う為、食事の世話を覚えるまでは戸惑うことが多いかも知れませんが、すぐに慣れるので安心してください。
食事のメニューや与えてはいけないもののリストなどは違うページでまとめているので参考にしてください。
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食事を与える時間はいつ?
フクロモモンガは夜行性の動物です。昼間は寝ている時間で、夕方頃になると起き出す子が多いようです。その為、食事は夕方から夜にかけて与えるようにします。
食事の時間は、夕方~夜にかけて与えるのが目安
飼い主の立場から見ると、一般的な生活リズムの方は仕事から帰宅したタイミングでフクロモモンガが起きて迎えてくれるようなイメージですね。
フクロモモンガが寝床から起きて、すぐに餌を与えるよりも、野生下のように食物を探す時間を意図的に作り出してあげます。飼い主が帰宅して食事の準備をして、自分たちが夕食を食べる前にフクロモモンガに餌を与えるとちょうどいいタイミングになるのではないでしょうか。フクロモモンガも人間と同様に、起きてすぐに食事を摂るよりも、ワサワサと身体を動かしてから完全に目覚めてから食事を摂った方がいいと思います。
食事の量はどのくらいが適切なのか?
飼い主さんからの問い合わせが一番多いのがこの質問です。あくまでも、おおよそのイメージですが、いつもこのように回答しています。
動物性のメニューと植物性のメニューをそれぞれ大さじ2杯ずつを与えるのが目安
この分量を比較的短時間で、きれいに食べてしまうようであれば、少量ずつ与える量を増やすのが目安になります。このことから、ほんのわずかに残す程度が適量と言えます。
与えた餌をほんのわずかに食べ残す程度が適量の目安
食べ残しが多いようであれば、餌を与え過ぎと判断してください。
また、これ以外にも餌の適量を判断する材料として、フクロモモンガの体格をよく観察してください。太ってきてしまうようであれば、与える量が多過ぎるのかも知れませんし、食事のメニューに脂質や糖質が含まれている量が多過ぎるのかも知れません。
果物や野菜の与え方は?
フクロモモンガの口の大きさに合わせて、適宜食べやすい大きさにカットして与えましょう。また、バランスよく複数の野菜や果物を一度に摂取できるように、ミキサーでジュース状にしてから冷凍保存をして、一食分ずつ解凍して食べさせることもできます。ここでの注意点は、ジュースが凍った状態で与えるのではなく、必ず常温に戻してから与えることです。
フクロモモンガの食べ方には特徴がある?
フクロモモンガの飼い主さんが必ず一度は驚くことがあります。それは、フクロモモンガの食べ方にはある特徴があって、クチャクチャと音を立てて食べた後、口の中に残った繊維質の部分を吐き出すことがあるのです。この行為は、ほとんどの個体で見られ、フクロモモンガの習性とも言えるものなので理解してあげることが大切です。
フクロモモンガに与えてはいけないものに注意をしよう
フクロモモンガには、他のペット同様に与えてはいけないものがあります。まずは、この記事をご覧ください。
フクロモモンガに与えてはいけないものを知らずに与えてしまい、中毒症状を引き起こす場合もある為、注意が必要です。最悪の場合は、命を落とすこともあるので、必ず知識として理解しておきましょう。ここではその中でも特に注意が必要なものをピックアップしてみました。
フクロモモンガにとって毒性があるもの
チョコレート
カフェイン、テオブロミンが含まれています。
じゃがいもの芽
緑色に変色した皮の部分にソラニンが含まれています。
ネギ類
アリルプロピルジスルフィドが含まれています。
アボカド
ペルシンが含まれています。ほとんどのフクロモモンガが大好物ですが、与えてはいけません。
さくらんぼ、びわ、もも、あんず、梅、すもも、アーモンドの種子
未熟の果実や種子にはアミグダリンが含まれています。※アーモンドは非食用のものを指しています。
フクロモモンガの健康に影響を及ぼすもの
牛乳
人間用の牛乳には乳糖が含まれていて、フクロモモンガはこれを分解できません。下痢を引き起こします。
生卵
衛生管理がしっかりとされていないと食中毒の原因であるサルモネラ菌に汚染されている可能性があります。
生肉、非加熱の肉
食中毒の原因であるサルモネラ菌に汚染されている可能性があります。
賞味期限の切れた食物、腐敗した食物、傷んだ食物
腐敗した食物や傷んだ食物を与えてはいけません。また、賞味期限の切れた食物は菌に汚染されていたり、菌が一定以上に増殖しているものがある為、与えてはいけません。
フクロモモンガにとって与え方に注意が必要なものとは?
熱すぎるもの、冷たすぎるもの
フクロモモンガにとって熱すぎるものや冷たすぎるものは火傷をしたり、お腹を壊したりする原因になります。加熱したものや冷たすぎるものは、必ず常温に戻してから与えます。
特に、飼い主さんがやってしまいがちな行動ですが、夏場は暑いからといって、飲み水に氷を入れたり、餌を冷やしたりする必要はありません。また、冬は寒いからといって、餌や飲み水を温めたりする必要もありません。
人間用の食べ物
人間用に調理、調味された食べ物で、嗜好品、飲み物、菓子類、アルコール類などは与えてはいけません。
果物の柑橘類
柑橘類はクロモモンガに普段から与えますが、与え過ぎに注意が必要です。限度を超えて食べると、下痢を引き起こす原因となります。
新鮮な飲み水はいつでも飲めるようにしておく
フクロモモンガにとって、新鮮な飲み水はとても大切です。いつでも、どこでも水を飲めるように準備をしておきましょう。特に、妊娠中や授乳期、夏冬の暑さや乾燥が激しい時期、水分量の少ない食事を摂った時など、普段より水を欲しがる傾向にあります。
フクロモモンガに与える飲み水は、日本の場合は水質に問題はありませんのでそのまま水道水を与えますが、毎日新鮮な水に交換してあげましょう。水道水に含まれる塩素やカルキが気になるという飼い主さんは、煮沸して常温に戻した水やボウルなどに一晩汲み置きした水を与えます。ただし、傷みやすくなるので、必ず一日に一回は新鮮な水と交換してあげた方がいいでしょう。
ミネラルウォーターを飲み水として与える場合は、硬水ではなく、軟水を選びましょう。
フクロモモンガにサプリメントは必要なのか?
フクロモモンガやハリネズミなどの小動物は、比較的カルシウムが不足する傾向にあります。栄養バランスのいい食事を摂れているのなら問題はありませんが、飼い主さんの思い込みや食事の食べ残しが多い時など、必要な栄養素を摂取できているとは限りません。
特に、成長期のフクロモモンガや偏食の強いフクロモモンガにはカルシウムを多く与える必要がありますので、ここはサプリメントに頼るのが賢明な選択です。
ここで紹介したカルシウム剤とネクターには、フクロモモンガに必要なカルシウムやビタミンD3、ビタミン類が充分に含まれています。一日の摂取量の目安を守り、フクロモモンガに適量を与えましょう。
栄養が足りているかどうか心配だからと過剰に与えてしまう飼い主さんがいますが、脂溶性のビタミンは身体に蓄積してしまいますので、あくまでも適量がいいのです。
フクロモモンガにもおやつが必要なのか?
フクロモモンガに限らず、美味しいものを与えてくれる飼い主さんには慣れやすいものです。慣らす為におやつを使うのは大賛成です。食欲を高めたり、投薬の時に役に立ったり、遊びやコミュニケーションを取る時など、多くのメリットがあります。
その一方で、おやつは脂肪分や糖分が多く含まれているものです。好きだから、かわいいからと、過剰に与えるのは問題です。そこは飼い主さんがコントロールしてあげましょう。