フクロモモンガのオスの去勢手術についてよくある質問とは?

健康管理編

質問:去勢手術をした方がいいのでしょうか?

 「フクロモモンガの去勢手術をした方がいいのでしょうか?」という質問をよく受けるようになってきました。

 知人のブリーダーさんや動物病院の獣医師にこの話をしてみると、飼育環境下では、「去勢手術をした方がいい」という意見の方が多いという印象です。

 フクロモモンガの去勢手術については、その効果の調査がされていないのが現状で、正直どちらがいいとは言えないのが現状です。そうはいっても、いくつかのメリットが見えてきていますので紹介します。

★多頭飼育環境下での親・兄弟姉妹間での繁殖を予防できます。

★去勢されていないオスは攻撃性が強く、多頭飼育の場合、他のオスと激しいけんかをすることがあり、最悪のケースでは相手を死に至らせるなど、大けがをさせることがあります。この攻撃性は、群れのメスや飼い主に及ぶ場合があります。去勢されたオスは群れや飼い主に対して、性格が穏やかになり、より人馴れしてどちらかというと甘えん坊なペットになる傾向が強くなっています。

★ホルモンバランスが整い、特に性ホルモンに起因する自咬症を改善させる効果があります。

★海外では、飼い主の元に来る前に去勢手術をしている事例が圧倒的に多いようです。

★男性ホルモンによる頭部にある皮脂腺から臭いの成分の分泌が抑えられ、特有の臭いが抑えられる効果があります。

 このことからもオスの去勢手術を検討されてもいいのではないでしょうか?

質問:何歳から去勢手術を受けられるのでしょうか?

 生後すぐの段階では精巣は腹腔内にあります。生後8週間を過ぎた頃から生後5ヶ月後までに睾丸が所定の位置に落ち着くようです。

 その為、睾丸が落ち着く生後およそ4ヶ月以降から手術が可能なようです。

 ただし、成体に近づいてからの方が身体への負担も少なくなりますので、目安として完全に離乳してからの方がいいとのことです。

質問:去勢手術を受けてからどのくらいで群れの中に戻していいのでしょうか?

 精子は約3日間の生存が可能です。その為、術後3日間は群れから離して飼うことが必要です。可能であれば、術後のフクロモモンガにはエリザベスカラー(術部を咬むことを防止する首に付ける羽のようなもの)をつけて、身体の保護を行うことが大切です。

質問:去勢手術の費用はどのくらいかかりますか?

 これに関しては、近所のフクロモモンガの去勢手術ができる動物病院に、直接お問い合わせをした方がいいかと思われます。

 当ブログ運営者の知人の動物病院に問い合わせをしたところ、18,000円(取材当時)との情報をいただきました。入院も必要なく、手術を含めて処置の時間は2時間前後を見てほしいということでした。

 手術当日は、エリザベスカラー(傷口を舐めないように首に付ける保護カバー)を装着して帰宅でき、希望すれば痛み止めの薬を処方してくれるそうです。傷口は、約1週間で完治するそうで、できれば傷口が完治するまでは患部の確認と消毒に来院してほしいとのことでした。

 どうぞご参考までに。

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